2023.12.13

テクノロジー

歯科医院のデジタル化とは?|メリットや使われる技術を解説

「歯科医院のデジタル化によるメリットはどういったものがあるの?」

「歯科医院のデジタル化に使われる最新の技術が知りたい」

このような疑問や悩みを抱いている人もいるかもしれません。

近年、コンピュータやIT技術の進化にともない、歯科医院のデジタル化が急激に発展しています。歯科医院の業務を円滑に進めるうえで、デジタル機器は今や必要不可欠です。

今回は、歯科医院におけるデジタル化のメリットや、歯科医院のデジタル化に使われる技術を解説します。歯科医院経営者はぜひ最後までご覧ください。

目次

  1. 歯科医院のデジタル化は「デジタルデンティストリー」と呼ばれる
  2. 歯科医院のデジタル化のメリット4つ
    •  2-1 治療結果を予想できる
    •  2-2 患者の負担が軽減する
    •  2-3 受付・窓口業務がスムーズになる
    •  2-4 データを保存・整理できる
  3. 歯科医院のデジタル化に使われる5つの技術
    •  3-1 3Dプリンタ
    •  3-2 口腔内カメラ
    •  3-3 CAD/CAM
    •  3-4 デジタルラジオグラフィー・レントゲン
    •  3-5 ミリングマシン
  4. まとめ:歯科医院はデジタル化により便利になっていく

1.歯科医院デジタル化は「デジタルデンティストリー」と呼ばれる

歯科医院におけるデジタル化をデジタルデンティストリーと言います。従来の歯科医院には、歯列模型や補綴物を作るスキルがなかったり、人間が行える作業に限界があったりなどの課題がありました。

しかし、近年デジタル化によって多くの歯科医院でデジタル機器を導入しています。例えば、スキャナーと呼ばれる機器で口腔内を撮影すれば、タブレットなどで口腔内の状態を確認可能です。

歯科医院で行う作業や取り扱うデータをできるだけデジタル化したため、以前よりも効率的に仕事を進められるようになりました。

デジタルデンティストリーの技術はまだ未知数な部分が多いため、今後ますます発展が期待できる分野です。

2.歯科医院のデジタル化のメリット4つ

歯科医院におけるデジタル化のメリットは以下の4つです。

  • 治療結果を予想できる
  • 患者の負担が軽減する
  • 受付・窓口業務がスムーズになる
  • データを保存・整理できる

詳しく解説します。

2-1 治療結果を予想できる

歯科医院のデジタル化によって、治療結果を予想できるようになりました。見た目が大切な被せ物で治療する場合、装着後にどんな見た目になるのか気になる人は多いでしょう。

例えば、マイクロスコープや歯科用CTなどの機器を利用すると治療結果を先読みできるので、適切な治療が可能です。治療する前に治療後の結果を把握しておくと患者は安心できます。

被せ物をつけた後の見た目を患者に判断してもらい、納得してもらってから治療に取り組めるのは大きなメリットです。

2-2 患者の負担が軽減する

患者の負担軽減もメリットとして挙げられます。特に、患者のストレスが大きい詰め物や被せ物などの治療においてデジタル化は効果的です。

小さな被せ物を1つ作るには多大な時間と労力がかかるため、患者が装着できるまでかなり時間がかかります。その間、患者は仮蓋・仮歯で不自由な生活を送らなければなりません。

デジタル機器を導入すると、患者が型取りする際の不快感を軽減できるだけでなく、装着までの時間を短縮できます。

2-3 受付・窓口業務がスムーズになる

歯科医院のデジタル化によって、受付・窓口業務もスムーズになります。例えば、Web予約システムの導入により、患者はいつでもどこでも予約が可能になりました。

Web予約システムは、歯科医院側にもメリットがあります。歯科医院では、電話対応と会計処理のタイミングが重なるとミスが増えてしまいがちです。Web予約システムを導入すれば、予約日程の書き間違えや読み違え、勘違いなどのミスを防げます。

他にも、自動精算機の導入により会計時の間違いや時間削減が可能になりました。ミスが発生しやすい会計業務をデジタル化することで、スタッフの心理的ストレスの軽減にもつながります。

受付・窓口業務がスムーズになると、他の業務に手を回せるため、より効率的に業務を行えるでしょう。

2-4 データを保存・整理できる

歯科医院のデジタル化は、データの保存・整理においても効果を発揮しています。

歯の治療法・歯科技工にはさまざまな種類があり、これまで歯科医師や歯科技工士など、人の手によって行われていました。

デジタル機器によるデータの電子化は、治療の効率化に大きく貢献しています。患者のストレスや不安の解消にもつながるでしょう。

業務の効率化だけでなくコスト削減にもなるため、データを保存・整理できるのは大きなメリットです。

3.歯科医院のデジタル化に使われる5つの技術

デジタル化によってさまざまなデジタル機器が歯科医院で活躍しています。具体的な5つの技術を紹介します。

  • 3Dプリンタ
  • 口腔内カメラ
  • CAD/CAM
  • デジタルラジオグラフィー・レントゲン
  • ミリングマシン

それぞれ見ていきましょう。

3-1 3Dプリンタ

3Dプリンタは、治療時に取得した画像データにもとづいて歯列模型などを設計し、3Dで出力する機器です。

これまで歯列模型は、人の手で歯の型をとって模型を作り、鋳造して作成していました。人力で作業を進めるため、時間が長くかかることは避けられません。

しかし、3Dプリンタの登場により、精度が高い歯列模型をより短時間で制作できるようになっています。

インビザラインのような治療を院内で完結させる目的で、患者さんに提供するマウスピースを院内の3Dプリンタで作成できるマシーンの導入は価値が上がってきています。今後はインビザラインの時代から各院がそれぞれ院内で矯正用のマウスピースを3Dプリンタで、CADCAMしていく時代になっていくでしょう。

3-2 口腔内カメラ

口腔内カメラは、小型カメラで口の中を撮影し、データをもとに立体画像を作って画面上に映し出すデジタル機器です。

カメラが小さいため口の中を細部まで撮影でき、精密な情報を取得できます。取得した情報のデータ化や、インターネット上での共有も可能

正確かつ効率的な治療を行えるので、実用性が高いデジタル機器の一つです。

3-3 CAD/CAM

CAD/CAMは、口の中に付けるクラウンなどの被せ物を計測して設計するシステムです。CADはコンピュータで被せ物の設計を支援し、CAMは実際に被せ物を作る支援を行います

歯科医師や歯科技工士が手作業で行ってきた過程をコンピュータが代替することで、被せ物をより精密に作れるようになりました。

技工作業の効率化により治療時間も短縮されるため、患者の負担も大幅に減らせます。

3-4 デジタルラジオグラフィー・レントゲン

デジタルラジオグラフィー・レントゲンは、フラットパネルディスプレイを利用した画像表示方法です。

従来のレントゲン撮影では、X線を利用していました。X線を使ったレントゲンよりも低線量のデジタルラジオグラフィー・レントゲンにより、安全性の高い検査が可能です。

解像度が高く鮮明な画像を入手できる点も大きなメリット。X線によるレントゲン撮影よりもきめ細かな診断・治療を行えます。

3-5 ミリングマシン

ミリングマシンは被せ物を切削加工する機器として使われており、デジタルシステムを採用しています。

これまで被せ物を製造加工するときは、鋳型を利用して作られていました。コンピュータ制御による高性能のミリングマシンの普及により、短時間かつ精度が高い切削加工を実現しています。

被せ物を必要としている患者の満足度向上も期待できるでしょう。

4.まとめ:歯科医院はデジタル化により便利になっていく

歯科医院のデジタル化は発展途上な部分も多く、今後さらに進歩していくでしょう。これまで人間の手で行われてきた多くの業務が、デジタル化によって効率的に行えるようになりました。

Web予約システムなどにより、歯科医院だけでなく患者の負担軽減にも繋がっています。今後、デジタル化に取り組んでいる歯科医院とそうでない歯科医院の間に、大きな差が生じるかもしれません。

デジタル化にまだ取り組んでいない歯科医院は、デジタル化への対応を検討しましょう。

歯科医院のデジタル化のことなら、私たちにご相談ください。

私たちは歯科医院のデジタル化推進を得意とする会社です。歯科医院でご利用頂く決済サービスやSaaSを通じ「国民の健康増進」「医療にイノベーションを起こす」をビジョンに掲げ、キャッシュレス化・DX化のためのビジネスを展開しています。歯科医院の売上貢献・経営の健全化を図るための支援ができます。歯科医院のデジタル化推進でお悩みの歯科医師の方は、スマートチェックアウトまで気軽にご相談ください。

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